夜は短し歩けよ乙女
森見 登美彦 / / 角川書店
ISBN : 4048737449
本屋大賞第2位で山本周五郎賞受賞もとった本。
○公式サイト
http://www.kadokawa.co.jp/sp/200611-07/
ストーリー-by amazon
私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「あ!先輩、奇遇ですねえ!」…「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」。二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった。天然キャラ女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。
4つの短編からなるこの小説、それぞれ、四季ごとのお話になっています。
○夜は短し歩けよ乙女
夜の飲み屋街の話。
彼女を中心に人が集まり、杯が交わる。そのそばで路傍の石と化す先輩。
そして、だんだんと夜も深まり・・・って話。
○深海魚たち
夏の古本市の話。
「彼女の背中の世界的権威」である先輩が黒髪の乙女の意中の絵本を入手すべく、コタツの中で火鍋を食べたりする話。
○御都合主義者かく語りき
秋の学園祭の話。
黒髪の乙女がいつの間にか巻き込まれる、ゲリラ演劇「偏屈王」。
先輩は黒髪の乙女の相手役になるべく孤軍奮闘する話。
○魔風邪恋風邪
冬の京都の話。
京都は風邪が流行ります。京都のほとんどの人が風邪で倒れちゃいます。
例外なく先輩も風邪にかかるのですが、黒髪の乙女だけはなぜか風邪にかかりません。
風邪の原因はなんなのか?先輩と黒髪の乙女の関係は?って話。
どの話も、おもしろくて、わくわくしながら読めた。
先輩が黒髪の乙女のために孤軍奮闘し、毎回空回りして、それでも少しずつ黒髪の乙女に認知?されていく感じがおもしろい。
文章もとっても読みやすくて独創的で、ファンタジーな感じ
学園祭の話で、ご飯原理主義とパン連合?の議論で、
「ビスコを食べればいいじゃない」みたいなこと言った、黒髪の乙女がいい感じ。
キャラクターがみんな個性的で、ぶっ飛んでて面白かった。
この作者の違う本も読んでみたいな。
そういえば、直木賞が桜庭一樹だったのがびっくり。
私が知ってる感じだと、村山由佳と桜庭一樹がラノベ作家で直木賞取ってるな。
桜庭一樹は読んだことないけど、受賞作くらい読もうかしら?